NISAでお金が増えたら現金化?

こんにちは、初心者さんサポートFPの郡山です。

さて先日お客さまからこんな感じのご質問をいただきました。
「NISAで投資したお金がプラス〇〇万円になっているんだけど、これって現金化して受け取るのはどうなの?」というお話です。

ご質問いただいたお客さまとは以前にも近しいお話をしておりその時のお話を覚えていてくださっていました。郡山見解として「あまり増えては現金化、増えては現金化ということを繰り返す流れにならない方がいいと思いますよ」という類のことをお話していたわけです。
「とは言えせっかく増えているんだからまたマイナスに振れる前に現金化しておきたい…」と思う気持ちがどうしても湧いてくるのは致し方ないことです。

このお話に対して分かりやすい投資の名言がありますのでここにそこの言葉を添えておきます。


Stay in the market.
ステイ イン ザ マーケット.

この言葉が示すのは、“市場の中に居続けなさい”という言い方ではありますが、違う言い方をすると“市場の出入りをしすぎぬように”とも言えます。

なぜなのか?
それが分かるこんな数字があります。

仮に1925~2001年まで米国株式市場に投資をしたとします。この長きに渡る75年間(900ヶ月)のうち、もし株式リターンの高い上位38ヶ月を逃したとするとどうなるでしょう?
900分の38です、約4%の期間を逃しただけです。
たかが知れていると思うかもしれませんがなんとか、このたかが4%の期間を逃すだけで、同時にリターンの99%を逃すことになるという統計データがあるのです。

数字で言うと、1925年に1ドル投資をして2001年までずっと保有をしていると2,279ドルになっていますが、上記の4%の期間を市場の出入りをしたことで逃したとなると、約15ドルにしか成長していないというのです。

特定の機会を失うだけでリターンにとてもつもない差が生じるということで、そしてその特定の機会というのは誰も分からないわけです。だからこそ「マーケットの中にいろ」と言っているのです。出てしまってはその特定の機会を損ないかねないというわけですね。

Stay in the market.
ステイ イン ザ マーケット.

つまり
“市場を出入りしないように”




とは言え、すべてにおいて現金化することがNGだとかダメと言っているわけはないです。
①現金がどうしても必要な場合
②短期的に今使えるお金を作ることが目的の場合
③資産運用の勉強のために現金化を経験してみる場合

この辺りが理由である方においては「増えたら現金化」というのはアリだと思います。ただNISAを始める方々の多くはNISAで形成するお金を、目前のために使うためだとは考えていないと思います。老後や少なくとも10~15年後ぐらいのお金のためと考えていただいていると思います。であるならばわざわざ市場の出入りをすることで上記例の通り“良きタイミング”を逃した投資になってしまうのは、ただただ勿体ない愚策と化してしまいかねないですよね;

どうしても人間目前に美味しそうなものがあれば手を伸ばしたくなるわけですが、そこをどうやって理性でコントロールするかです。
投資において一番難しいことは『長期投資』だと言われています。長期投資のやり方が分からないわけではないんです、ただ続ければいいので。それでも長期投資が難しい理由は、理性を揺るがず自体が必ず生じてくるからです。それらを跳ね返し問答無用で長期投資ができるか?

ぜひ皆さまもご自身の今一度問いかけておいてください。
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ではでは郡山でした。

資産形成

Posted by 郡山 悠也