「年金支給額がアップ!」を分かりやすくざっくり解説。

2025年1月29日

こんにちは、初心者さんサポートFPの郡山です。

さてニュースで見かけた方もいらっしゃるかと思いますが『年金支給額が上がった!』というお話。いったいどういうことなのか、年金の基礎的仕組みと現状も交えてざっくり解説します。

-この記事の早見表-
●年金支給額は確かに1.9%プラス
●物価上昇率2.7%から鑑みると目減り
●根本的な年金の仕組み「賦課方式」
●「積立方式」の年金資産は約42%上昇
●老後資金は自分で用意しよう

年金支給額は確かに増える!

参照:au WEBポータル

さて結論から言うと、2025年6月から支給される年金は1.9%プラスになり年金支給額は確かに増えます!
「年金は減る一方なんて聞いていたけど増えるじゃないか」という声が聞こえてきそうですが、確かに増えはしますが、皆さまご存じの通り同時に物の値段は上がり続けていますよね?ちなみに直近の物価上昇率は2.7%プラスです。
つまり物価上昇率と照らし合わせると『実質目減りしている』と見立てるのが正しい判断ではと思います。

そして何より年金について考える上では根本的な日本の年金仕組みをざっくり把握した上で良し悪しを判断する必要がありますね。

「賦課方式」という仕組み

参照:厚生労働省

根本的に日本の年金システムはどういう方式なのでしょうか?
結論から言うと『日本の年金=国庫+賦課方式+積立方式』で構成されています。割合はその年度ごとによって変わりますが、ざっくり言うと『国庫20%+賦課方式70%+積立方式10%』ぐらいのイメージです。
つまり日本の年金は「賦課方式」で補われるとことがかなりの割合をしていますね。では「賦課方式」とはいったい何か?上記画像の通りですが『今支払われた年金が、今の年金受給者に受給される』という“現役世代から年金受給世代への仕送り方式”と思っていただければよいかと思います。

ただこの賦課方式の場合“現役世代”が減っていくと大変ですよね?
ご存じの通り日本の人口統計はどんどん高齢化社会へ向かう一方です。出生率の低下・医療発達による平均寿命の増加など、『現役世代が減り高齢者が増える』レールの上を走る続けています。
このレールの上を走る続けていくと、賦課方式でかなりの割合を占めている年金財源はどうなってしまうのでしょうか?
絶対的な答えはありませんが、楽観的な答えを期待するのはそのタイミングを迎えた時にもう身動きが取れなくなってしまいますので、この先にお話は【初心者さん向け無料マネーセミナー/お金の学校】に足を運んで資産形成についてゼロから学んでいただけると良いかと思います。

「積立方式」年金は約42%UP!

グラフ:2001年度以降の累積収益額
参照:年金積立金管理運用独立行政法人
画像:2001年度以降の運用実績
参照:年金積立金管理運用独立行政法人

さて年金の仕組みがざっくり分かったところで、そして賦課方式が大きな割合を占めることも分かった上で、その賦課方式で補えなくなっていくところを保管する役割が『積立方式の年金』です。

「積立方式の年金とは?」と聞かれれば「NISAみたいに資産運用する年金」と思われてください。つまり『僕たちの年金税金はすべて賦課方式で仕送りのごとく年金受給者さんに回っているのではなく、一部は積立NISAのように積立投資が行われている』のです。

それではその資産運用の成果はいかがなものか。というのが上記図解および表です。2022年に約108兆円だった資産は2023年に約153兆円に増えています!約42%です!いやはやまずもって桁が凄いのもありますが、運用成果は抜群ですね!!

ここで個人の資産運用においても参考になるお話ですが、GPIF(年金を運用している方々)はこの年金の資産運用先を「国内株式・外国株式・国内債券・外国債券」とにポートフォリオを分けながら運用しています。つまり分散投資ですね。

また個人の皆さまのNISA運用成果もそうですが、外国株式および債券の運用成果には追い風参考記録的な為替の影響が含まれていますよね。まぁそれも込みで円換算の約153兆円ですので、やっぱり良いのは良いのです。(この為替の影響うんぬんかんぬんについて詳しく知りたい方はLINEでご質問くださいm(__)m)

「これだけの運用成果をたたき出してくれていたら年金も安泰だ!」「GPIFの皆さん素晴らしい資産運用を行ってくれてありがとう!」と言いたいところですが、根本的に『年金って毎年どれぐらいのお金が必要なの?』というお話がありますよね。結論としては『約49~50兆円』です(令和4年度で約48.5兆円)。

つまり2023年段階での積立年金約153兆円も3年で食いつぶすというわけですね…。
まぁこれはあまりにも乱暴なお話ですが、少なくとも積立方式で運用している年金も運用成果はいいものの、それにすがるには時期早々というわけです。

自分のことは自分でなんとかしましょう。

ということでざっくり解説は以上です。

個人的所感としては、日本の年金制度は色々と今後も手を打ってくださるとは思いますが、だからと言ってそれにおんぶにだっこのまま過ごしてしまい結果60代が近づいたころになって、「やっぱり年金はあまり給付できません、ごめんなさい。」と言われては非常に厳しいです。

何事も自分がどうするのかを最後決断しているのは自分ですし、誰かのせいにしてもその誰かが面倒を見てくれるとは限りません(むしろ面倒は見てくれないと思う)。世知辛いようですが“自分のことは自分でなんとかする力”を少しずつ身につけておくが得策かと思いますm(__)m



ちなみによほど注力しない限り“一気に身につくことがない”のもポイントだと思いますので、まずは基礎から学び、出来る範囲ですぐに着手し、出来る範囲が終わりまだ余力(お金・時間ともに)があれば視野を広げる or 深堀りする。と向き合うが間違いないと思います。そのあたりのお手伝いは【初心者さん向け無料マネーセミナー/お金の学校】を通して新NISAおよびiDeCoによる年金作り、今を楽しむための資産運用、保険の最適化に向けた見直しなどお手伝いしておりますので、気兼ねなくご参加ください!
セミナーおよび個別相談についてご質問等ある方はLINEでメッセージください。

セミナーの一覧はこちらから
[こちらをクリックしてLINE登録]

ではでは郡山でした。