生命保険のキホンと考え方 ~必要性の正しい理解~

こんにちは、初心者さんサポートFPの郡山です。

今回は『生命保険の必要性を正しく理解するため』に基本のおさらいと郡山の考え方をまとめていこうと思います。


目次:
①生命保険とは?
②必要性について
③抑えておきたいPOINT


 

①生命保険とは?

引用:断捨リノベ

まず「生命保険とは?」という基本からおさらいすると、保険は上記画像の通り『相互扶助』の考え方で成り立っているものです。つまり“必ず見返りがある”と期待するものではないわけです。その代わり小さなお金(保険料)で本当に困ったときに金銭的サポートを受けることができるわけです。


■保障でカテゴリー分け

引用:価格.com

次に生命保険を保障カテゴリーで分けた場合上記画像のように分類されます。生命保険という呼び名は広義と狭義で指すものが変わります。商品名レベルで見ると以下の通りですね。

・生命保険(以後、死亡保険と呼びます)
定期保険、終身保険、収入保障保険、養老保険、個人年金保険、変額保険、学資保険、ドル建て保険…etc

・医療保険
医療保険、がん保険、傷害保険、就業不能保険、介護保険、認知症保険…etc


■保険料でカテゴリー分け
さらに別の角度で「支払う保険料の在り方」で生命保険をカテゴリー分けすると以下の2つに分類されます。

・掛け捨て保険
支払う保険料は1円も戻ってこないが、その分月々の保険料をお得

・貯蓄型保険
支払う保険料がどういう形かで戻ってくるので勿体ないが解消される、その分月々の保険料が高い



②必要性について

さて生命保険にどういった類のものがあるという話の前に、まずもって「生命保険の必要性って何?」というお話からいきましょう。
生命保険の必要性とは?
つまり『金銭的負担を補う必要があるかどうか』です。
例えば医療費で100万円かかるとしてそのお金を補う必要がある or ない。という問いに対して、もし「ない」と満を持してお応えできれば医療保険は不要と言って過言ではありません。つまるところご自身の余剰資金・資産が、今後一生涯心配いりません!という方には保険は根本的に必要ないと言えるでしょうが、多くの方は今今の余剰金・資産はもちろんのこと、今後行く末もお金の心配は要らないと言い切れる人はごくわずかでしょう。


そして「死亡保険」「医療保険」それぞれの必要性については、ざっくりと以下の通りです。

・死亡保険

ご遺族の生活費・教育費で不足するお金
ご自身のお片付け代(お墓・葬儀代金)

・医療保険

病院でかかる高額な医療費
認知症などでかかる介護費

それぞれいくらかかり・いくら補うべきなのかは一概には言えませんが、もしご自身の場合だといくら必要かなどご興味あればLINEでメッセージお送りください。


ちなみに…
「必要性は理解できるが保険料が勿体ない」という声もチラホラ聞くことがあります。確かに「勿体ない」はできるだけ省けるほうが良いでしょう。ただその「勿体ない」の声に対して気になる点が自分はいつも2点浮かびます。

①そもそも保険である限り相互扶助のもと必ず恩恵を受けるものではないこと
これは先に述べた通りで保険の根本的な仕組みの問題です。この上でしか保険は基本成り立たないので、保険に加入するということは支払った分が必ず回収できるということはないんです。これは例えるなら「火事にならなかったから消火器は無駄だった」と言っているようなものかなっと思ってしまいます(例えが下手ですね…)


②「勿体ない」ことは他にもたくさんあること
「勿体ない」をできるだけ省くことは大賛成ですが、自分も含めどこまで「勿体ない」をそぎ落とした生活を送れているのでしょうか?「毎週3回はコンビニに行くなぁ」という方は1回500円だとすると月間6,000円はコンビニに費やしています。思っている以上に『なくても生活できること』に毎月5,000円なり10,000円なり費やしていることはあるんじゃないかなっと思うのです。


保険は確かに必ず自分に恩恵はありませんが、代わりに誰か別の必要な方のためになっています。さらに勿体ないの議論にはもっと今の実生活内に改善できる余白があるのではないかと思う訳です。
シンプルに自分のもしものためにかけると思い、さらに自分以外の方のためになると理解できれば、保険料は勿体ないものではなくなるんじゃないかと個人的には考えます。



③抑えておきたいPOINT

その他生命保険について考える際に抑えておきたいPOINTをいくつか挙げておきます。


■社会保険の今後
日本の社会保険は非常に充実している類ですが、今後もこの充実度合いは続くのかというお話です。根本的に社会保険は成立するためには「人口規模」が必要です。ご存じの通り日本の人口は減少の一途をずっとたどっています。少子高齢化なんてもう聞き馴染んだ言葉とすら感じるほどです。さらに人口減少部分は18~65歳の現役世代です。ただ高齢者層は医療の発展などもありむしろ平均寿命も延びていきます。こうなると見えてくるのは「社会保険料の徴収源は減少するが、使い口は増加する」ことは火を見るよりも明らかです。
つまりこのままの充実した社会保険(年金や公的医療など)は続かない想定で備えるのが賢い選択と思うわけです。


 

■貯蓄型保険はNG?
保険を検討もしくは見直しの際に最近目につくのが「貯蓄型保険の完全否定」です。まずもって貯蓄型保険ってなに?という声もあると思うのですが、その点についてはLINEで気軽にご質問くださいm(__)m
ざっくり言うと「貯蓄型保険は資産運用型保険」と言い換えれると思います。つまり『保険会社に自分でする代わりに資産運用(投資)をしてもらう』というわけです。誰かに何かを頼めば手数料等がかかるのは世の常ですから、NISA・iDeCoを自分でするとかからない手数料等が生じるという理屈です。つまり『お金を増やすならNISA・iDeCoが良くて貯蓄型保険はNG』という流れですね。
大枠の意見としては自分も正直賛成ですが、細やかに見ていくと貯蓄型保険にしかない機能があるという点を鑑みれば、貯蓄型保険で運用する方が向いているケースもあります。例をいくつか挙げておきます。

・スイッチングができる
投資を続けた先に資産配分をごそっと入れ替えたい(株を債券に変えるみたいな)と思った際に、一部の貯蓄型保険ではそのスイッチングという行為が簡単にできます。

・三大疾病保険料払込免除が付加できる
三大疾病になったときに毎月の保険料支払いが今後不要となるオプション機能が存在します。これならがんに罹患した後も支払いなしに資産運用を継続し続けることができます。

・多額の資産を運用できる
NISAには年間上限額が存在するため、例えば退職金や預貯金の余剰金を運用したいと考えた時にNISA上限では収まらないケースもあります。そういった時に貯蓄型保険なら一時金払いと言って毎月払いではなく一括払いの形で保険料を支払うことで、多額のお金を一気に運用へ回ることが可能です。

※これからの特徴は貯蓄型保険全てに備わっているわけではありません

ちなみにこの貯蓄型保険にしかない機能の説明で「死亡保障がついてくるんですよ」というお話がありますが、これはシンプルに「掛け捨ての死亡保険に加入する」ことと「NISAやiDeCo」の合わせ技にすれば成立するので、『貯蓄型保険だからこそ』の機能とは言えませんね。


 

■保険料は安いが正解?
保険を検討する際に支払う保険料がいくらか?というのは気になる点ではあると思います。出来る限りお安い方がそれは嬉しいと思うのですが、何事にも安いには安いなりの理由がありますよね。
保険の場合その理由がなかなか見えづらいのが難点です。保険商品パンフレットもしくは約款というより詳細が掲載されている書面などを詳しく見るとその安いなりの理由が垣間見えてきます。保険における安い理由は主に『保障範囲』の広い狭いです。つまり保険料が安いならどうしても保障範囲が狭くなりがちですし、逆に保険料が高いということは保障範囲が広いとも言えます。
「それは狭いより広い方がいいから保険料は高くても我慢しましょう」なんてことが言いたいわけではありません。ただ目先の保険料比較で選ぶのではなく、実際にどういった差があるのかを保障内容から見極め、それを本当にそぎ落としていいのか、もしくはそぎ落とさずそこは保障するべきと考えるのか見極めていただきたいという意味です。


 

■保険は見直すのが当たり前?
よく保険屋さんのトークとしてこういう話を聞きます「保険は定期的に見直した方がいいよ」と。確かに間違ってはいないですが、完全に正しいとは言えない表現だなっと思います。端的過ぎて言葉足らずなので正しく表現すると「死亡保険は定期的に見直した方がいいけど、医療保険は見直さずに済むならその方がいいよ」です。

死亡保険はその必要性の大きな部分に「ご家族の生活費」があります。特にお子さんの教育費は保障額の大きな割合を占めます。ただそんなお子さんも歳を重ねるごとに補うべき教育費はどんどん減っていきますよね?幼稚園のときはこの先小学校~大学まで必要ですが、中学生になれば高校~大学まででいいわけです。つまり死亡保険は基本的に『保障額を減らしていくもの』だと言えます。(もう一人お子さんが生まれるとなればむしろ増やしますが)

翻って医療保険は年齢を重ねるごとに病院にかかる可能性は上がりますから、医療保険の必要性は増しますので、年齢を重ねるごとに減らしていくわけにはいかないのです。ただ逆に増やすor保障を見直すなどをすると基本的には見直した際の年齢に応じて保険料が更新されることになるため、概して保険料が高くなりやすいです。医療保険においては「医療技術や治療などのトレンドに合わせて保険もそれに合う内容へ見直すべき」という意見がありそれはごもっともなのですが、それと同時に保険料が上がることを天秤にかけたとき、常に主流に沿った保障を保有しないといけないわけではありませんので、個人的には保険料が上がる天秤の方が重たく感じるのではないかといつもお話しています。


 

■誰が担当してくれるかがめちゃくちゃ大事
保険を検討する際に、どの商品で・何を・どのぐらい保障するのかはもちろん大事です。ただ加入したあとからのことも視野に入れて欲しいです。保険は日々使うものではないので基本的には皆さんどういった保険に加入していたかは忘れていくことが多いです。本当はいついつに見直した方が良かったのに忘れてしまったり、根本的にどういった保障か忘れて保険請求できていなかったり等々、なかなかご自身だけで管理していくことが容易くないのが現実です。
こうしたアフターフォローや引いては資産形成のための保険という意味で資産形成のサポートをしてくれるなど、相談はもちろんのこと代わりに管理・勧告をしてくれる方が担当者であることはめちゃくちゃ助かります。
この辺りは加入する前のご案内や説明の仕方などで人間性や知力量などが垣間見えるところはあると思いますので、ぜひ人となりが合う・任せられる方を選ぶことをおすすめしたいです。





ということで長々となりますが、これが郡山が思う『生命保険のキホンと理解をするべきポイント』でした。完全な正解とは言わずあくまで郡山が思うことです。
少しでも「確かにそうだなぁ」と思っていただける方が近くにいらっしゃると嬉しいと思いつつ、「いや自分はこう思う」という意見もあればぜひぜひお聞かせください!意見が違うことは当たり前なので、それが理由で反発し合うものでもありませんから。

もし保険についてもっと詳しく知りたい・見直しなどを検討しているので考えを聞きたい等、各々のご相談がございましたら、気軽にLINEからメッセージください!

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ではでは郡山でした。